古いお札の処分方法|御札の返納時期と新しいお札を迎えるまで

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杉の木箱に納められた護摩供の御札


一年たったお札(御札)が手元にあるけれど、「いつ、どこへ返せばいいのか」「捨ててしまっていいものなのか」と迷っていませんか。
古いお札は、授かってから一年を目安に、いただいた神社やお寺へ返納するのが基本とされています。返納先には「古札納所」と呼ばれる箱が置かれていることが多く、そこへ納めれば手続きは終わりです。

この記事では、返納の具体的な方法を4つ整理しました。あわせて、返す時期の目安と、返したあとに新しいお札を迎えるまでの流れもまとめています。

古いお札の処分方法|まず押さえる4つのこと

お札の返納は、身構えるほど複雑な手続きではありません。まず全体像を整理します。

項目 目安 補足
いつ返すか 授かってから一年 年末から1月中旬に返す方が多いとされています
どこへ返すか 授かった神社・お寺 遠方の場合は近くの社寺でも受け付けられることが多いとされています
どうやって 古札納所へ納める どんど焼き・郵送という方法もあります
費用 お焚き上げ料を添える 金額は社寺によって異なります。決まりがない場合は「お気持ち」とされることが多いです

「処分」という言葉で検索される方が多いのですが、実際に行うのは廃棄ではなく返納です。一年のあいだ手元に置いたものを、元の場所へお返しする、という考え方になります。

古いお札・御札を返納する4つの方法

住まいや時期の事情によって、選べる方法は変わります。それぞれの向き不向きを整理しました。

方法 向いている場合 注意点
授かった社寺へ返す 通える距離にある 納所の設置期間が限られることがあります
近くの社寺へ返す 遠方でお参りが難しい 神社のお札は神社へ、が基本とされています
どんど焼きに出す 年明けに返しそびれた 1月中旬の数日間に限られます
郵送で返す 近くに返せる社寺がない 受け付けていない社寺もあるため事前確認を
1. 授かった神社・お寺に返納する

もっとも基本とされる方法です。境内に「古札納所」「納札所」と書かれた箱や小屋が設けられていることが多く、そこへ納めます。社務所が開いていれば、直接お渡しして構いません。
お焚き上げ料を添える場合は、白い封筒に入れるか、備え付けの賽銭箱に納めます。金額は社寺によって考え方が異なるため、掲示や社務所での案内に従うのが確実です。

2. 近くの神社・お寺の古札納所に納める

旅行先でいただいた、引っ越して遠くなったという場合は、近くの社寺で受け付けてもらえることが多いとされています。
ただし神社のお札は神社へ、お寺のお札はお寺へ返すのが基本とされています。お寺の場合は宗派の違いを気にされることもあるため、迷ったら社務所や寺務所に一声かけると確実です。

3. どんど焼き(左義長)でお焚き上げしてもらう

正月飾りやしめ縄とともに、古いお札を焼いていただく地域の行事です。1月14日から15日ごろに行われることが多く、地域によって「どんど焼き」「左義長」「さいと焼き」などと呼び方が変わります。
年末に返しそびれた場合の受け皿になりますが、開催は年に一度、数日間だけです。お札以外のもの(プラスチックの装飾がついた飾りなど)は受け付けていない場合があるため、事前に確認してください。

4. 郵送で返納する

近くに返納できる社寺がない場合、郵送での返納を受け付けているところがあります。封筒にお札とお焚き上げ料を同封し、「お焚き上げ希望」と書き添えて送る形が一般的です。
すべての社寺が対応しているわけではありません。公式サイトに案内がない場合は、送る前に問い合わせてください。

どうしても社寺に返せないときは

入院中や遠方など、どうしても返納が難しい場合は、自宅で処分する方法も知られています。白い紙にお札を包み、一年の感謝を伝えてから、自治体の区分に従って手放すという形です。塩をひとつまみ添える地域もあります。
ただし、これは返納が難しい場合の次善策として語られることが多い方法です。可能であれば社寺へ返すことをおすすめします。


↓どんど焼きの様子

どんど焼きで正月飾りやだるまをお焚き上げしている様子

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お札はいつ返す?返納の時期の目安

お札に厳密な期限が定められているわけではありませんが、一年を目安に新しくするという考え方が広く知られています。神社の年中行事が一年を単位に巡ることと結びついた習慣とされています。

お札の種類 返す時期の目安
年神様のお札・神宮大麻 年末から1月中旬
厄除け・ご祈祷のお札 受けた日から一年後
安産・合格などの祈願札 願いが結果を迎えたとき

年末に返す場合、12月中に済ませておくと落ち着きます。年末の数日は避けるという考え方もありますが、地域や社寺によって言われ方が異なります。

厄除けやご祈祷のお札は、暦の一年ではなく「受けた日から一年」で数えるのが一般的です。受けた日を控えておくと、翌年に迷わずに済みます。お札の裏や授与された袋に日付が記されていることもあります。

違う神社・お寺に返してもいい?

実は、違う神社に返しても問題ないとされています。遠方の神社でいただいたお札を、近所の神社の古札納所へ納めるのはよくあることです。

気をつけたいのは神社とお寺の区別のほうです。神社のお札は神社へ、お寺のお札はお寺へというのが基本とされています。お寺の場合は宗派によって受け入れの考え方が違うこともあるため、迷ったら寺務所に確認するのが確実です。

お守りも含めた返納先の考え方は、古いお守りの返納・処分方法|違うお寺でもOK?正しい手放し方でくわしく解説しています。

工房より:一年で新しくするのは、素材の側から見ても理にかなっています

「一年で新しくする」と聞くと、気持ちの上での区切りのように思えるかもしれません。そして、一年という周期は、紙という素材の側から見ても無理がありません。

お札は薄い紙や木片でできています。木も紙も、湿度が高い時期には水分を含んで伸び、乾く時期には縮みます。工房で杉板を扱っていると、梅雨と真冬とで木の動きがはっきり変わるのが分かります。一年を通せば、この伸び縮みを一巡することになります。反りやたわみが出はじめるのは、ちょうどそのころです。

直射日光の当たる場所や、エアコンの風が直接あたる場所では、変化はもっと早く進みます。返す時期が近づいたお札を見て「思ったより傷んでいる」と感じるとしたら、それは扱いが粗かったからではなく、紙が一年ぶんの季節を通り抜けたということでもあります。

お札立てをつくっていて思うのは、返納は「片づけ」ではなく、一年の区切りだということです。返す日を決めると、次に迎える日も自然と決まります。

返したあと、新しいお札を迎える場所を決めておく

返納を済ませた方の多くが、そのまま新しいお札を受けて帰ります。年末年始に古札納所と授与所が並んで設けられているのは、返すことと迎えることがひと続きだからです。

ここで手が止まりやすいのが、「持ち帰ったお札を、家のどこに置くか」という点です。前の一年と同じ場所に戻すつもりでいても、いざ返納してみると、そこが本や小物に埋もれていたことに気づくことがあります。

お札を飾る場所の条件は、「目線より高く」「清潔な場所に」「南か東を向けて」の3つとされています。神棚がなくても、棚の上や本棚の上で満たせる条件です。賃貸やマンションでの具体的な飾り方は、神棚がなくてもお札は飾れる|賃貸・マンションでの御札の飾り方にまとめています。

棚に直接置くと、お札が斜めに倒れたり、掃除のたびに紙を触ることが気になる方もいます。卓上に置くタイプのお札立てを使うと、立てた状態で安定します。

返したら、迎える場所を。今年のお札に、決まった居場所を。

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素材ごとの違いや選び方の基準は、お札立て(御札立て)のおしゃれな選び方|木製・陶器・金属を比較で比較しています。

古いお札の返納について、よくある質問

古いお札をずっと持ち続けるとどうなりますか?

悪いことが起きるというものではないとされています。一年を目安に新しくするのは区切りをつけるための習わしであり、罰があたるという考え方ではありません。事情があって返せない年があっても、次に返せるときにまとめて納めて構わないとされています。

お札を普通ゴミとして捨ててもいいですか?

可能であれば社寺へ返納することをおすすめします。どうしても難しい場合は、白い紙に包み、一年の感謝を伝えてから自治体の区分に従って手放すという方法が知られています。お札には木や金属が使われていることもあるため、素材の区分を確認してください。

お寺のお札を神社に返してもいいですか?

神社のお札は神社へ、お寺のお札はお寺へ返すのが基本とされています。見分けがつかない場合は、授与された場所の名称を確認してください。「神社」「大社」「宮」とあれば神社、「寺」「院」「山」とあればお寺であることが多いです。

お守りとお札は一緒に返せますか?

同じ古札納所へ一緒に納めて構わないとされています。多くの社寺で、お札とお守り、破魔矢やおみくじをまとめて受け付けています。お守り側の手放し方は古いお守りの返納・処分方法でまとめています。

喪中でもお札を返納していいですか?

返納そのものは差し支えないとされています。ただし忌中(一般に五十日ほど)は鳥居をくぐるのを控えるという考え方があり、その期間は返納を見送るという方も少なくありません。気になる場合は、忌明けを待つか、社寺に相談してください。

お札は毎年変えないといけませんか?

必ずというものではないとされています。一年ごとに新しくする考え方が広く知られている一方で、長く祀り続ける形をとる地域や家もあります。ご家庭の習わしがあれば、それに従って構いません。

まとめ

  • 古いお札は、授かってから一年を目安に、いただいた神社・お寺の古札納所へ返納するのが基本とされている
  • 返納の方法は「授かった社寺へ返す」「近くの社寺へ返す」「どんど焼きに出す」「郵送で返す」の4つ
  • 神社のお札は神社へ、お寺のお札はお寺へ。違う神社に返すこと自体は問題ないとされている
  • 厄除け・ご祈祷のお札は暦の一年ではなく「受けた日から一年」で数える
  • 返すことと迎えることはひと続き。返納の前に、新しいお札を置く場所を決めておくと落ち着く

一年のあいだ手元にあったものを、感謝とともにお返しする。それだけのことだと思って、気負わずに済ませてください。

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著者: orisige
茨城県稲敷郡河内町。国産杉の折箱を半世紀以上制作。茨城県伝統工芸品指定第67号。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。返納の作法や受け入れの可否には、地域・宗派・社寺による違いがあります。実際の対応は返納先の社寺の案内に従ってください。
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